宿題の多い塾に良い塾は少ないことはご存知でしょうか?

保護者の方からよく「家で勉強をしないので宿題を増やしてもらえますか。」というご要望をいただくことがありますが、いつもご説明に窮してしまいます。それは「宿題ほど効率の悪い勉強はない!」からです。宿題は塾の監視がないですし、テレビ見ながら・・なんてことも多いでしょう。また、多くの生徒さんは塾に行く直前にとにかく埋めて、という感じではないでしょうか。いや、うちの子は集中して取り組んでいるという方も、わからない(というか復習していないので解き方を忘れた)問題は空欄のまま、手間のかかりそうな問題も空欄のままが普通です。誰からも監視されない状況でしっかりできる生徒は、そんな宿題のやり方が無駄だと理解している上位5%くらいの生徒ではないでしょうか?

そこで当塾では、英語は小テスト中心で暗記してくることが宿題という形式に、数学は授業後に塾に残ってその日に学習した内容の演習というようにしています。小学生は宿題で少しでも机に向かう習慣をつけてもらいたい、というのが目的です。高校生はご自身のやるべきことは山積で宿題を出されないといけない状況は心配です。

では、なぜ当塾より何倍もの宿題を出す塾があるのでしょうか?それは、以下の3つのどれかだと思います。

1.講師の経験が不足していて、たくさん宿題を出した=たくさん勉強させた=成績が上がるに違いない という講師の自己満足の場合

2.たくさんの宿題は無駄だとはわかっていながら、保護者へのアピールをしている場合。塾に通わせている保護者は、子どもが勉強している姿を見て安心するため。つまり保護者の満足のため。

3.トップクラスの生徒しか通わない進学塾で、塾生の一部には多くの宿題が有効であるため。ただし、こういった塾でも学校で上位30%程度の普通の成績の生徒は大量の宿題につぶされていきます。また、有名進学塾で大量の宿題をやっているだけで効果がないにもかかわらず自己満足してしまっている生徒さんもおられます。

ところで、冒頭の宿題を増やして下さいというご要望には「宿題よりも授業の復習を重視して下さい。復習のやり方がわからなければ、授業でやった内容をノートにそっくりそのまま再現するだけでも結構です。」とお答えしています。