前回は内申点の不公平な点についてお話いたしましたが、今回は兵庫県l公立高校の推薦選抜および特色選抜についてお話致します。
ご存知のとおり推薦選抜は専門学科や総合学科、特色選抜は普通科の特色ある類型で、2月に入試が行われます。同じ高校であれば3月の一般選抜よりも受験者のレベルも高く、合格ラインは高くなります。行きたい高校が特色選抜や推薦選抜を行っている場合は、早く合格を決めたいという気持ちから受験したくなりますが、慎重にというのか今回のテーマです。
専門学科については推薦選抜を受験するしかないですが、一般選抜が行われている学科などであれば一般選抜を中心に考えるのがいいかと思います。理由としては、特に特色選抜などは学科試験がなく、何を基準に合否を決めているかが不明だからです。神戸高校の総合理学科や、市立西宮高校のグローバル・サイエンスなど上位校は適性検査(学科試験)もあり、合格者のデータをとっても偏差値どおりに合格が決まっているような印象ですが、特色選抜などは面接と小論文ですから合格者の偏差値や内申点などバラバラです。
A高校の理数に関する学科は、数学ができれば内申点はほぼ無視しているような印象ですし、またB高校は特定のスポーツに実績のある生徒を勧誘し、かなり下駄をはかせて合格させているようです。勧誘まではセーフですが、合格させる約束をしているようなことがあれば、完全な不正入試で、公立高校なので大変なことになりますが、ギリギリセーフといったところでしょうか。また、C高校は英語さえできれば合格ですし、名門D高校は適性検査(学科テスト)も内申も関係なく面接で校風にあう生徒を選んでいるようです。
皆さん、どうでしょう。このような入試が行われているのにも関わらず、第一志望として受験したいでしょうか?もし、不合格になった場合には、中学校の先生は絶対に一般選抜での再度の受験は認めません。ワンランク下の高校を受験させられるでしょう。また、受験生本人も自信を無くしてしまいますから、受験校を下げることになってしまいます。
そこで、私からのご提案です。推薦選抜・特色選抜はどんどん受験して下さい。ただし、第一志望校以上の高校、つまり合格できればラッキーくらいの高校を受験して下さい。これならば、もし不合格になっても気にしなくてすみますし、ワンランク下げて一般選抜で実力相応校を受験で何も問題ありません。つまり、受験機会を増やしたいと、第一志望校でかつ実力相応校を受けるのは良くないと言うことです。何を基準に合否を決めているのかわからない入試で、不合格にされたらたまったものではないですし、普通に合否判定されても一般選抜よりハイレベルは間違いないですから、メリットは非常に少ないと思います。
ただし、もちろん専門学科や特色ある類型を受験する場合は、2月に受験するしかありません。その場合は、対策をしっかりしてもらえる塾の指導を受けられるといいでしょう。小論文や面接も合格のノウハウが確実に存在します。塾の先生のなかでも知っている方を探すのが大変ですが・・・。