今回は社会や理科ができない理由についてお話します。とくに社会については

・「社会は勉強すれば誰でもできる。」
・「テスト前日の一夜漬けでも90点はとれる。」
・「難関校が社会を入試科目にしないのは、能力が高くない努力家が合格する   のを防ぐため。」
・「社会だけが得意な生徒ははずかしい。」

などと言われることがあります。実際に最後の4つ目を除いてはそれほど大きくは間違っておりません。テストの前日だけの勉強で90点以上は確実に得点する生徒もいます。では社会や理科ができる生徒と出来ない生徒では何が違うのでしょうか。定期テストまでの社会の学習は

1.授業で説明を受ける
⇒社会に関しては難しいようなことはなく、理解できないことはほとんどないと思います。この段階では例えば歴史であれば流れを理解する程度で問題ありません。憶える作業はまだ先です。

2.ワークを進める
⇒ワークを解きながらある程度憶えていければいいのですが、ワークを解く際は教科書やワークのまとめのページを見ながら解くと思いますので、憶えている状態まではなかなか到達しないと思います。

3.テスト前に一気に記憶を確実なものにする
⇒テスト直前に一人で何も見ずに正解できるようになるまで記憶を確実にする。

社会で点が取れない生徒さんは上記の3に問題があるのがほとんどです。むしろ1の段階では非常に理解度が高いことがあり、それゆえに安心してしまい3の作業をやらないこともあるようです。理解することと解けて点数になることは別ですが、社会はとくに理解:暗記が1:9くらいの教科ですから理解したところでほとんど点数にはなりません。ところが上記1と2の作業をしっかりやっている生徒さんほど、できるようになったと誤解しているようです。

3の完全に記憶したという状態を経験したことがない生徒さんは、1や2の勉強をしっかりやっているのにテストで点数が取れないから「自分は頭が悪い・・・」と思いこんでしまうようです。完全に記憶した状態がどのような状態であるかを体験し、理解する必要があります

3の記憶するという作業は、忘れることも想定しながら進める必要があります。どれほど記憶力がある人でも、記憶しながらも同時にどんどん忘れていきます。忘れることを想定し繰り返しと、テストまでの日数を考えて記憶を進める必要があります。