現在、当塾では保護者懇談会を実施しておりますが、その中でご質問いただいた質問をいくつか取り上げてまいります。

ご質問
「うちの子は先生が勉強がたいへんゆるいと先生が(私です)言われる公立高校に通っていますが、本人はたくさんの宿題が出されて大変だと言います。公立でも進学校は受験指導はしっかりされていますよね?」

⇒ご本人が勉強が厳しいという理由については、以下の2つになります。

1つ目は高校の勉強は中学のおよそ3~5倍ほどの量になり、各段に難易度も上がりますからどのレベルの生徒にとっても高校の勉強はきついと言えます。以前、公立の最下位の高校に通う生徒が「僕の高校はいい大学に合格させるために勉強がめちゃくちゃ厳しいんですよ。」と言っていました。客観的には完全に事実とは異なりますが、本人はウソをついているわけではありません。どの高校(特に中堅以上の)でも、学校は「我が校は名門進学校でほとんどが国公立や関関同立に進学します。」とかなり誇張した話を学校説明会のみならず、入学後もしています。自分の高校を卑下することなく誇りをもってもらうという意味では悪いこととは思いませんが、学校説明会で言うのは問題だと思います。ですから、特に公立の中堅以上の高校の生徒のプライドはおおよそ察しがつくと思います。「自分は進学校に通っていて、難関大学を目指すので非常に難しい勉強をしているので大変だ。」と思っているのです。

2つ目の理由は通っている高校が、いわゆる自称進学校であるという場合です。自称進学校という呼び方は、主に私立の中高一貫校の生徒が地方の公立高校を馬鹿にしている意味合いがある表現ですので使いたくない言葉ですが、説明のためですのでご了承下さい。自称進学校とは進学校というほどの進学実績はない主に公立中堅上位校(偏差値55~65)で、高校が生徒の学力を上げようとしてムダな宿題が非常に多い学校のことを指すようです。これ以外にもベネッセの進研模試が好きだとか、進学実績が出たときは教師は自分の成果だということ、塾・予備校を嫌うことなどの特徴があるようです。実際に多くの公立中堅校で、高1の夏休みの宿題に数学の「青チャート」や「フォーカスゴールド」などを出すことが多いですが、数学は教科書レベルと入試レベルに大きな乖離があります。公立中堅校の高1の生徒では全く歯が立たないの普通です。神戸大や阪大レベルを志望する高3生が使うレベルです。ですから、生徒たちは出された宿題を完全に答え写しだととらえているようです。また、同じく高1生に「システム英単語」を渡して単語テストする高校も多いですが、「システム英単語」は難関大学を目指す受験生が使用するものです。3000語レベルの基本単語が身についていない高1生に使用するのはどうかと思います。こういった例はいくらでもあり、高校が見栄を張っていることと受験についての教師の無知が原因と言えます。程度の差こそあれ上記のようなことはどの公立高校にもあるようです。本当に自称進学校かというよりは「学校はほとんどが国公立や関関同立に進学すると言っているが、模試の成績などを考えるとそれはあり得ない。学校は誇張している。」と本当のことに気付いたことで自分の高校を自称進学校だと自虐的に言うようになるようです。